秋雅展がおわり、秋雅展の余韻と取材などで気づいたら11月も後半。
遅くなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
夜の冷え込みも強まってきました。
立冬も過ぎまして、暦の上では冬です
冬を知らせてくれる花は…柊(ヒイラギ)だと思ってます。
読んで字のごとく。立冬の頃に咲いてました。
高貴な香りですよ(^^)
落葉樹の冬支度
さて、11月は紅葉の時期。
紅葉が進み、落葉して休眠期に入ります。
落ち葉が棚場にたまると腐って病気の原因にもなりますので、
作業場へ持っていき、人の手で葉を落としてやりましょう。
ピンセットで落とすか、ハサミで葉柄を切ります。
落葉の進んだ今は、もう剪定や針金かけはせずに、葉を落とすのみが良いです。
枝の剪定や針金かけは来年の春まで待ちましょう。
落葉後は乾きが鈍るので、水やり回数が減ってきます。
「乾いたらたっぷりと」を基本に、12月頃には2〜3日に1回に なってきます。
松柏類の冬支度
常緑樹も葉が茶色がかり、寒さに耐える姿に変わってきます。
自然な姿なので、ご心配なく(^^)
寒さの中で日光に当たると茶色くなります。
霜に当たると茶色くなるとも言います。
茶色くなった真柏の内側の葉は真緑ですので。
昨年1月にフジテレビで展示された真柏。
葉が茶色くて自然な感じです。
普通の盆栽展では、盆栽を保護施設(ムロ)に入れて、葉が茶色にならないようにしてます。
でも、自然派にこだわる方は、茶色のまま出展してます。樹の形や古さにもよるかもしれませんね。
松柏類は針金かけの時期
黒松の古葉取りと針金かけをはじめ、赤松、真柏などの針金かけを行います。
真柏のジン・シャリ彫刻にも良い時期です。
ただし、作業をしたものは、寒風を避ける保護をしましょう。
松柏の水やりは、寒さで乾きが鈍るものの、常緑であるため意外と乾きます。
「乾いたらたっぷりと」を基本に、1日1回は水やりを行います。
寒さに弱い樹種の冬支度
寒冷地では、2〜3度霜に当ててから盆栽を11下旬〜12月半ばまでにはムロ(保護施設)へ入れます。
霜に当てる意義は「冬を体感させる」こと。
樹に冬を実感させないと、ムロに入れた後で新芽が吹いてしまいます。
冬の寒さに弱い樹種の保護を始めます
寒さに弱いものは、霜に当てる前に保護した方が良いです。
樹種は、キンズ、クチナシ、椿、台湾ツゲ、チリメンカズラ など常緑広葉樹が多いです。
防ぐのは、寒(乾)風。
軒下、棚下、ビニールハウス、発泡スチロールなど、棚場や盆栽の大きさで工夫します。
ミニ盆栽の場合に簡単でオススメなのは、発泡スチロール。
保温、保湿ができ、お手軽です。
日中は日差しにあて、夜はフタをすれば、日光浴もできます。
発泡スチロールの底に水抜きの穴をあければ、水やりもそのままできます。
少なくとも寒さに弱い樹種だけでもこうして保護してあげましょう。
重要なのは、温めないこと。
温めると新芽が吹いてしまいます。
吹いたばかりの新芽が寒風に当たると新芽が傷み、落ちて、また吹きなおすことになり、樹が消耗します。
春夏秋冬の季節の流れに添いながら、寒風から避けてあげるのがベストです。
なので、室内でも、なるべく外気に近く暖房の当たらない場所に置いてください。
11月後半のこれからの手入れ
寒さも厳しく、落葉の進んだこれからは、
水やりを1日1回、やるかやらないか見回りながら
落葉樹の葉を落としたり、松柏類の針金かけを行います。
寒さに弱い樹種から保護をはじめて、
12月半ばには棚下や軒下に盆栽を移動しながら盆栽の休眠する場を整えましょう。
ついでに棚場の掃除ができたら1年をスッキリ過ごせます。
寒さで体調崩さないよう、お気をつけください(^^)。