皆様こんにちは。寒いですねぇ。寒さに弱い樹種の保護をしてあげましょう。
黒松の作業してると、マツヤニで手が黒くなって汚れが取れないですよね。息抜きに雑誌読もうとするとページを汚してしまうので、メイク落としのオイルで手を洗ってます。
黒松の掃除をしてると、アブラムシや小さな虫が動いてるのが見えます。今まで古葉でワサワサしてたから隠れてたのに、古葉を取ってると、戸惑いながら動き回る小さな虫たち。気にせず針金かけとか作業を進めてますが、手でつぶしちゃってるのかな…。そろそろ殺菌殺虫剤を散布しようと思います。
さて、古葉取りや芽かきについて、写真を撮ってみました。
古葉取り
上の写真は作業前。下は古葉取りした後です。違いは分かりますか?
枝先の葉は、今年の新しい葉です。少し間隔を開けて枝元側にある葉が昨年の古葉です。
下の写真のハサミで切ろうとしてるのが、古葉です。
芽の周りにある葉が今年の葉。その下側が古葉です。
ピンセットで抜くのもOKですが、ハサミで切ってあげた方が、樹には優しいです。
芽かき
不要な芽をかき取るのは、芽切り後に二番芽が吹き出す頃か、春までに行う作業です。
下の写真のように、小さな芽がギッシリついた状態のままだと、枝が混みすぎて団子状になってしまいます。
遅くとも、春の芽出しまでに多すぎる芽を取りましょう。ピンセットやハサミで取って、二又分かれ枝になるように左右の二芽を残します。樹冠部や枝数が少ない部分など、三又でもOKです。バランス見て臨機応変に残します。
芽かき作業後。左右の二芽を残しました。
ところで、「芽」ってどれ?って思いませんか。よく教室でも質問されます。
葉の束の中に白い芽がありますよね。この一つ一つを芽と呼んでます。小枝と同じですが、盆栽屋さんは「芽」と呼びます。
そして、来春は、この白い芽がグーっと伸びて枝葉になります。
芽は、元気がなければ白い芽が小さいものもあります。春に伸びてくるであろうものを芽と呼んでます。
下のハサミを当ててるところは、来春伸びてくる芽がなく、枯れる枝です。芽が死んでますので、切ります。
こっちの芽は、葉は少なくて勢いが弱いですが、葉の真ん中の芽は生きてます。こういう芽は来春伸びますので、残しておいてください。葉が長すぎる場合は、葉を切って短くして大丈夫です。
ちなみに、芽が白いのは黒松、赤いのは赤松です。
最後に、ボサボサ黒松のお手入れ写真。
作業前
二芽残して、下から出てる芽、小さすぎる芽など取ります。
不要な芽を取った後。
枝分かれが見えるようになったので、針金かけ。
針金かけ後。銅線でもアルミ線でも、やりやすい方で大丈夫です。
あまり根を崩さないようにして、鉢を変えました。
他の黒松。葉が長いのは古葉や、芽切りしなかった芽の葉。
小さすぎる芽をピンセットで取る。
長く伸びすぎてる芽は、代わりとなる芽があるので、切る。
下から出てる芽も切る。
古葉や芽かきをした後。
針金かけ後。
黒松は、毎年芽切りをすれば枝数は増えます。
枝葉が減ってかわいそうに見えるかもですが、葉が茂り過ぎると、枝元の芽に風や光が届かず芽が枯れて、間伸びした枝姿になります。
盆栽で一番カッコ悪いのは間伸びだと思うので、枝分かれが見える程度には風通しを良くしてあげましょう。
葉が長すぎる場合は、短く切っても大丈夫です。
どうしたらいいか悩んだ場合は、教室に持ってきてください(^^)。