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BONSAIちえ

豆松屋山崎ちえの盆栽日記

盆栽は雨にあてていいんですか?

盆栽は雨が好きです

「盆栽は雨にあてて大丈夫?」とご質問をいただきます。

ズバリ、盆栽は雨にあてた方が良いです。

 盆栽は、自然の中で育っている木と同じです。
そのほとんどは「日本の自然」で育っている種類です。

なので、日本の自然現象である『雨』に当たることは、盆栽の樹にとってはとても良いことなのです。
雨がしっかりと土に染み込み、樹皮も葉もしっとりと潤っている状態はイキイキとしています。
余分な水は鉢穴から出ますので、しっかりと雨にあててあげましょう。

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反対に、雨にあててはいけないのは、例えばサボテンなど、日本とは異なる自然環境で育つ植物です。

(ご参考に:サボテン栽培、雨に当てない

 

根元まで雨がかかっていない時もあるので注意!

「雨が降ってるから水やりいらないかな」と油断するべからず。
葉が茂っている時は、葉に雨粒が弾かれて意外と根元まで水が届いていないことがあります。
雨の降る時間が短ければ、十分に水が浸透していないことも。
雨が降っていても、盆栽を一度手にとって、水やりが必要かチェックしましょう。

*水やりサイン

  • 土の色が白っぽくなっている
  • 持ってみたら軽い
  • 表面の苔がパサパサしている

特に、室内に飾っていたり、湿度はあるけど水がかかっていない時、表面の色が湿っていても「持ってみて軽い!」と思ったら水をあげましょう。
意外と乾いています。
余分な水は鉢穴から出ますので、やりすぎて枯れることはありません。
むしろ、油断した時の水切れに注意が必要です。

 

雨よりも強風に注意!

雨に当たるのは好きな盆栽ですが、強風が吹く時は要注意。
風にあおられて、落ちて鉢が割れたり、枝が折れたりと悲惨なことに。。。
盆栽は自分で歩けませんから、持ち主が風から避難させてあげましょう。

*強風対策

  • 盆栽を家の中へ避難する
  • 盆栽を棚下へ避難する
  • 盆栽を棚の上で密集させて、おしくらまんじゅうのようにお互いで支え合う
  • 大きな盆栽は棚にひもで固定する
  • 盆栽棚自体が飛ばされないように固定したり、棚板だけ下ろす

台風の場合は、事前に避難ができます。万が一に備えて避難させた方が後悔しないはず。
盆栽の数や大きさによって避難が変わります。

ミニ盆栽で数が少なければ、家の中が一番安全ですね。盆栽をどかした後の棚板が吹っ飛ばされないよう、棚板を下ろすなどの対策もお忘れずに。

盆栽の数が多くて避難が大変な時は、棚の上でおしくらまんじゅうです。棚の中央でぎゅうぎゅうしてれば、意外とお互いが支えになって、耐えてくれます。
棚板への重しにもなっているので、(棚自体が飛ばされないならば)これが楽です。

大きな盆栽や、風にあおられやすい文人木は、棚下へ置くか、ひもで固定しましょう。

 

ひょうに当たると枝が傷みます。

予測が立てづらく、避難が間に合わずに悲劇が起こるのは、『ひょう』。
ひょうに当たった枝は、枯れてしまうと聞きました。
しかも、盆栽の上の方から当たるわけですから、大事な頭部分が枯れてしまうという。。。ツライ。
最近では人に当たると危険なほどの大きなひょうが降ってきますから、もちろん自分の安全を最優先に。
天気予報で「ひょう」の言葉が出たら、気にしておいてくださいね。

まとめ

雨にまつわる注意点は以下の通りです。

  • 雨にはあてて大丈夫!むしろ樹は喜びます。
  • 雨が降っていても、水やりが必要かチェック!
  • 強風対策は大事。避難したり固定したり、事前にやれることはやった方が良い。
  • ひょうに当たると枝が傷むので、避難できるようなら避難を。

雨は憂うつだけれど、植物にとっては恵みの雨。
幹肌や葉がしっとりと濡れている様は「森の樹」のよう。
持ってみるとヒンヤリとしていて、心も静まり癒してくれます。
雨の日も盆栽とともに良い日をお過ごしください(^^)。