春は枝が伸びる時期
6月に入り、盆栽たちがわさわさ茂っています。
そう、「植物は枝を伸ばす」ということは知ってはいても、
いざ、自分の盆栽が枝を伸ばすと「おおっ!」とびっくりするものです。
3月頃から芽吹いた新芽は、4〜5月によく伸び、今は伸びが一段落した感じです。
このまま伸びた枝を放置するとどうなるかといえば・・・盆栽としてカッコ悪い形になります。
輪郭が乱れ、伸びた枝ばかり太り、ゴツゴツした枝姿となります。
あなたの枝は伸びていませんか?
枝を剪定しましょう。
まずは、輪郭からはみ出た枝を切ります。
輪郭がどこかというと・・・
幹から伸びた先にある一番高いところが『あたま』とよばれる樹冠部。
そこを頂点に末広がりの三角形(不等辺三角形が美しい)の輪郭をイメージしてください。なんとなくでかまいません。
枝を切る時は、葉のある部分から少し上を切ります。
なぜかというと、枝を切った後に新しい枝になる新芽がその下から芽吹くのですが、
芽が吹くのは葉があるところ=節(ふし)から出ます。
次の枝がどこから伸びるかをイメージしながら切りましょう。
枝が伸びてます。輪郭からはみ出たところを切りましょう。 pic.twitter.com/crPmVsO5Wf
— BONSAIちえ(豆松屋 山崎ちえ) (@bonsai_chie) 2017年6月8日
プラスα 枝は伸びると太ります。
葉もの盆栽の魅力は、落葉後の細やかな枝ぶりも見どころのひとつ。
今の枝が伸びている時期に、いかに枝を太らせずに管理できるかは、
こまめな剪定や芽摘み、葉刈りなどの作業が必要なのです。
冬に繊細にほぐれた枝*1を観れるというのは、それほどマメな手入れの賜物なのです。
貫禄のある幹はしっかり太く、枝先に行くほど繊細な枝。
自分で盆栽を育ててみると、先輩たちの盆栽管理のすごさに感動します。
センパイ、すごいっす!クウゥ〜!
[2017雅風展展示席より ヤマモミジ 樹高約18センチ 樹齢約40年]
*1:ほぐれた枝・・・枝が細く美しく分岐している様子。