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BONSAIちえ

豆松屋山崎ちえの盆栽日記

黒松・赤松の芽切り 2021

皆様こんにちは。ついに我が家も芽切りをスタートしました。
まずは、古い樹、大きめの樹、赤松から始めます。若い樹、ミニサイズは7月後半に行います。

芽切りできる元気度

芽切りは、芽をもう一度吹き直させるので、樹にとってかなり体力を消耗させる作業です。
元気がないと、うまく二番芽が出ずに枝枯れすることも。下の写真くらい元気があることが望ましいです。

黒松
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赤松
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芽を切ります

今年伸びた新芽を、古葉の上で切ります。
切り口からマツヤニが吹くので、ギリギリで切らずに少し残します(残す長さはアバウトで大丈夫)。

黒松

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赤松

どちらもやり方は同じです。
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古葉を透かします

古葉(昨年葉)の透かしを終えていない方は、芽切りのタイミングで透かします。
2枚で1対として、5対残します。
樹冠部など頭の方の芽の伸びが強い部分は、3対に減らしてもOK。葉の量で強弱を調整してます。
ちなみに、この古葉透かしは冬から行う方もいますが、冬だと樹勢が落ちるのでオススメしません。春4月頃に古葉透かしを行っておく方が良いでしょう。
古葉透かしの目的は、葉の量を減らすことで芽の伸びを促し、日当たり風通しを良くして、枝元の小さな芽を枯らさないようにしたり、ムレや害虫予防になります。

芽を切って残った古葉
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5対に減らす

古葉は下の方から切って、均等に5対残す感じ。
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芽切りしない方が良い弱い芽

下枝に多いですが、芽の伸びが弱く、芽切りしたら枯れちゃいそうな枝は、無理に芽切りせずに残しましょう。

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古葉がなくなってしまってる芽

古葉が落ちてしまって、芽切りしたいけどどこで切ったら良いか悩む枝が時々あります。
そんな時は、新しい葉の途中で切りましょう。
松は、葉があるところから新芽を吹きます。葉を残して切るようにしてください。

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枝の整理も同時に行う

芽切りしながら、要らない小枝も切ってください。
枝の途中から小さな新芽が吹いているものは、位置をみながら、不要なものは取り除きます(もちろん、枝として欲しい位置に吹いたものは大事に残します)。
一箇所から枝が複数出ているものは、左右の枝を残して、上向き下向きの枝を切ります。二又分かれの枝が基本です。が、樹冠部など三又でもOKですので、バランスをみて剪定してください。

小さな芽が吹いていたが、場所が良くなかったので切除。

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三又になっている枝先
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枝先の芽切りしてから、上向きに出てる芽を剪定
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芽切りが終わったら肥料を取り除く

芽切り後に吹く「二番芽」の伸びを短くしたいので、肥料は秋まで与えません。肥料を再開する時期は、地域により様々です。お盆の頃からあげる人や9月、10月と様々。
芽の伸び具合やお天気にもよりますが、9月から与え始めるのが良いかなと思います。
11月には二番芽が固まりますので、9月〜10月の肥料で伸びを調整してください。

 

芽切り後も日当たりの良い場所で管理

黒松は年間を通して日当たりの良い場所に置きます。太陽の向いてる方に芽が伸びていきますので、時々鉢を回して満遍なく陽が当たるようにしてください。また、日当たり強い所の方が、新芽がバリッときれいに揃います。

 

水やり回数は減る

葉を大量に減らすので、水の吸い上げが落ちて乾きが鈍ります。乾いていなければ水やり回数を減らします。
二番芽は、芽切りから10日ほどで出てきて、伸びていきます。2週間くらいは水の乾きが鈍い状態ですので、水やり回数を1日1〜2回に調整してあげましょう。
ここでも「乾いたらたっぷりと」が基本です。
8月に入ったら、暑すぎるので1日3回は水やりしています。この時は、乾いてなくても水やりしています。

 

芽切りについてこちらもご参考になさってください。

www.bonsaichie.com

芽切りに悩んだら教室へ
7月18日(グループ)と25日(マンツーマン)は、まだ空きがあります。

reserva.be

 

黒松・赤松は丈夫な樹なので、芽切りを覚えれば長く楽しめるオススメ樹種です。
芽をズバッと切るドキドキや、二番芽が伸びてくる様子は、毎年ワクワク楽しいものです。
一方、五葉松は芽切りしないので、8月頃まで放っておける手のかからない樹種です。
お住まいの気候・環境により、相性の良い松は変わります。黒松、赤松、五葉松・・・色々な松を試してみてくださいね。